2025.05.30#ブログ
IZUMIのお家づくりvol.2 【夏の日射熱】太陽熱と電気代の関係。
こんにちは、4月より和泉に入社しました隅と申します。
今後ともよろしくお願いいたします。
さて、先日まだ5月だというのに30℃を超えるおそろしい日がありましたね…
夏になるとさらに高温になる上に太陽まで照り付けることを考えると今から恐ろしい。
高断熱住宅を検討すると窓から夏の日射を取り込む→断熱性が良い分熱が逃げない→余分な冷房費がかかります。
家づくりをしていると住宅会社の人からこんなことを聞くことがあるかもしれません。
「今の窓は性能が良いので日射がほとんど入りません!」
「庇を付けたので日射は入りません!」などなど
窓の性能が良くても日射熱は入ってくるし、東西の庇は太陽高度が低いためほぼ意味がなかったりします。
そこで暑くなるとは言いますがどれくらいの日射熱が入ってくるのか計算してみましょう!
太陽の日射熱は下図の日射量データベースから導き出すことができます。
例えば7月の9時に東の鉛直面にあたる日射熱は約2.5MJ/㎡
これをWに変換してみると、2.5MJ/㎡÷0.0036MJ/W≒700W/㎡
1㎡あたり700Wの熱があたることが分かりました。
そして、日射取得率0.4の窓ガラスを採用した場合
700W/㎡×0.4=280W/㎡が窓ガラスが入ってくる日射熱になります。
それでは1㎡あたりの日射熱が分かったので例として、モデルハウスにある大きさの窓が東に向いていた場合、どれくらい熱が入ってくるのか考えてみましょう。
8㎡(窓の面積)×280W/㎡≒2,200W(2.2kw)
となり1時間で2,200Wの日射熱が入ってくることが分かりました。
人間が1人およそ100W分の熱を発するので1時間あたり約20人の人が入ってくるようなものですね。
人間たくさん集まると暑いですよね?
さらにこれが朝に3時間、冷房期の3ヶ月間、仮に日射を受け続けたとすると
2.2KW×270h(3時間を3ヶ月間)=594kw…よく分かりませんね?
電気代で見てみると(電気代30円/kwh、COP3のエアコンを使ったと仮定)
594kw÷3≒200kw
200kw×30円/kwh=6,000円/3ヶ月間となります。
これを高いと思うかそんなものかと思うかあなたはどちらですか?
これから暑い期間も長くなり、電気代もきっと上がっていくと思いますよ?
そんなこと言ってるけどじゃあどうすれば良いの?
例えば窓の外側に外付けのシェード(簾などでも良いですね)を付けると日射の侵入を85%カットしてくれるので594kw→90kwに!
90kw÷3=30kw×30円=900円/3ヶ月間となります。
ただ「大丈夫ですよ!」という曖昧な言葉で終わらせるのではなく根拠を持って対策がとれるよう提案していきたいと考えております。
これ実はエアコンの容量計算にも役立つんです…これもまたいつか。