

2026.08.07#ブログ
家づくりブログvol.18【エアコン1台で冷やしたい?】
暑い日が続き、そんな中でも空調服を着て大量の汗をかきながら現場で作業している職人さん、現場監督には頭が上がりません。
一番太陽に近い場所で作業をされているのが屋根工事をしている板金屋さんや瓦屋さんになります。
お客様が中々上がることのできないそんな屋根って何度くらいあるか分かりますか?
例えば白い屋根(ガルバリウム鋼板)の表面温度は
白い屋根はあまり熱を吸収しないですが約58℃ありました。
対して黒い屋根(ガルバリウム鋼板)
黒い屋根は約70℃!
黒い屋根と白い屋根の表面温度の差は約12℃もありました。
デロンギのオイルヒーターの表面温度がおよそ60℃くらいなのでそれよりも表面温度が高いことが分かりました。
屋根工事の方々は30℃越えの気温の中そばにデロンギを設置した状態で工事をしていることとなります。
本当に感謝しきれませんね。
色々な温度を測ってみることは重要なことだと思っていて、例えばエアコンが何℃の空気を出しているのかだったり、住んだ後に一番体が接する床の表面温度が何℃かだったり、小屋裏や床下エアコンを採用した場合各場所の温度が何℃かだったりと測ってみたり計算してみたり。
屋根の温度もそうですが和泉は標準で屋根の断熱が350mmありますので黒い屋根でも対応できるかと思いますが、このような温度などを知っておくだけで350mmも断熱している理由の1つであったり、コーディネートする際の提案時に知っておくと良い知識となります。
あまり設計が現場へ行き過ぎると「あいつは図面も書かずに何をしているんだ」と思う人もいるかもしれませんがこのような現場でしか知りえないことがたくさんあるので忙しいからと片付けるのではなく良い家を建てるうえで非常に大切なことです。
さて、本題で最近「エアコン1台で家を冷やせますか?」と質問をいただくことがありました。
間取りによってできることもありますし、要望上難しい場合もあります。
そこで例えば2階のホールにエアコンをつけてLDKを冷やすことはできるのか少し考えてみましょう。
■2階のエアコンで1階のLDKを冷やすことはできるのか?
夏外の温度が39℃(湿度45%)の非常に暑い日を想定します。
LDKのUa値が0.46W/㎡・Kだったとして、2階ホールから4.5畳の吹抜けを介して、LDKにエアコンの冷気を届けます。
4.5畳の吹抜けでおよそ1,260㎥/h空気を動かすことができます。
2階のホールが25℃だった場合、LDKは27.3℃となるようです。
では次に吹抜けをもう少し大きくしてみましょう。
LDKのUa値が0.46W/㎡・Kだったとして、2階ホールから6畳の吹抜けを介して、LDKにエアコンの冷気を届けます。
6畳の吹抜けでおよそ1,620㎥/h空気を動かすことができます。
2階のホールが25℃だった場合、LDKは26.8℃となるようです。
ただ6畳分の吹抜けは結構大き目なので条件によっては構造的に難しい場合もあったりします。
吹抜けは4.5畳のままでLDKの温度を下げたい場合、方法はあります。
LDKのUa値が0.26W/㎡・Kだったとして、2階ホールから4.5畳の吹抜けを介して、LDKにエアコンの冷気を届けます。
4.5畳の吹抜けでおよそ1,260㎥/h空気を動かすことができます。
2階のホールが25℃だった場合、LDKは26.8℃となるようです。
このように断熱性能を上げることで4.5畳分の吹抜けで6畳分の時と同じLDKの温度とすることができました。
Ua値というのは家全体で考えがちですが個々の部屋でもUa値は算出することはできるのでLDKのUa値を出してみてこのような計算をしてもらっても検討してみても良いかもしれません。
ただ2階から吹抜を介してと簡単に書きましたがエアコンの風が届く距離なども考える必要があります。
エアコンの風は初期風速が4m/sで吹き出した場合、およそ3mほどまでしか届きません。
それからは地を這うようにして冷気が流れていきますので吹抜けと2階ホールとの間の腰壁塞がれていると冷気は中々落ちていきません。
それと暖かい空気は上へ上へと上がっていきますので上図のように最上部にエアコン(小屋裏エアコン)が付いていると除湿もしやすく冷気を各部屋へと流しやすくなったりします。
ここまで簡単に何℃になりますと書いてきましたがその他にも考えることはたくさんあります。
窓からの日射が遮蔽できているのかであったり、LDKの隣の部屋の温度であったり、最初にあった屋根の温度にしても空調設計は色々なことを検討する必要があります。
このような計算をしていると「断熱性が良いので暖かくて涼しいですよ!」と簡単に言えなくなってきます。
断熱性は良いけど、この部屋は39℃を超えるとこんな環境になるかもしれないですなど根拠をもって説明していきたいと思っております。
